2009年10月10日土曜日

人が育たない日本?

先日、あるクライアントに、「優秀な幹部を採用したいが、期待像が高まる一方で、期待にこたえる人が増えていないのではないか?キャリアを高めようと努力する意識がうすれているのではないか?」という問題提起を受けました。

これは当たっていると思います。
外資系をみれば、1980年代から1990年代は、日本がアジアの中心であり、ITや金融の革新などによって多くの変化が生まれ、また社員の教育に力を入れるグローバル企業も数多くありました。
ちょっと思い出すだけでも、GE、IBM、P&G、会計事務所およびそのコンサルティング部門などが頭に浮かびます。
いまはといえば、日本は無視される規模になっています。
グローバルの売上比で日本が4-5%はざら、1-2%というところもあります。
ローカルの権限もどんどんとりあげられていき、アジアの本社も香港やシンガポールにおかれ、日本のマネジメントといってもあちらこちらに報告しながら箸のあげおろしまでコントロールされる体たらくです。

これでは人は育たない。
外的なダイナミズムがないのですから、個人がよほどしっかりと意識して、よいメンターをもち、努力しない限り、野心ぎらぎらの中国人やインド人などに秒殺されます。

個人がどれだけ積極的精神をもてるか。また、その精神をどれだけ応援できるか。
そこに活路を見出したいと思う次第です。