2011年10月16日日曜日

For the rest of us

Steve Jobs,

あなたは自分の人生の意味を探してモラトリアムを生きていた1980年代後半の私に、テクノロジーの可能性を啓発してくれました。テクノロジーを自分のものにしようと、私はA社に入り、良いチャンスに恵まれました。
あなたが掲げていた「For the rest of us」は、私の心の中に棲み続け、Valueのひとつになりました。
A社での採用面接で、そのテーマで候補者たちと議論したこともあります。
あなたは私の魂をゆさぶりました。

A社で、サラリーマン文化のクライアントとの日々に疑問を感じていたころ、あなたの2005年のStanford Commencementを聞きました。またしても頭をハンマーで殴られました。
自分にとって意味のあることをやる、きょうある命を生きる。
あなたは私の魂を解き放ちました。

Steve, あなたの魂は、これからも私の魂をときに刺激し、時に励ましてくれることでしょう。
Thank you, Steve! Wish you have a good rest.


2011年9月17日土曜日

数字が人格

NASDAQ上場のIT企業の特徴は、Quarter(四半期)毎の目標を達成することがすべてではないかと思えるほど数字への執着が強いことです。
先日、そうしたIT企業のひとつに勤める経営幹部のことばには実感がこもっていました。
「うちみたいな会社では、数字が人格ですから・・・」
なんと言い得て妙な表現でしょうか。
米国のHQ(ヘッドクオーター)からみれば、極東の個々人の顔が見えるわけもなく、レポートに出てくる数字がその人のすべてというわけです。
ITが人類の生活・生き方を変えていくことを期待していますが、その底辺には女工哀史のような世界があります。
ちょっと割り切れない気がします。

2011年4月18日月曜日

こいつは伸びそうだ

A社のもと同僚のホームパーティーで、A社に4か月前に入ったという若者と話しました。「上司からみて、こいつは伸びるぞ、と思う人はどう人だったか」という質問がありました。あらためて思い返してみると、意外と類型化しづらいものです。思考が深い人、好奇心旺盛な人、対人能力にすぐれる人、などなど断片的にはあるのですが。コンサルティングでは、よく「地頭(じあたま)」が良い人が優秀かのように言いますが、そうも思えません。 崖から突き落として、勝手に育つ人は育つ、という意見もあります。たしかに、自分自身もそう思ってきました。 しかし、いま思うと、「勝手に自分で育った」と言っても、実は上司やクライアント、同僚などの集合体の大きな手のひらに包まれて、いつくしまれて育っていたのだとしみじみ感じます。 というわけで、自己主張があり、まわりも認めて応援したり叱咤したくなる人が伸びるということではないかと思います。

2011年2月20日日曜日

虚業

コンサルティングは虚業だ、といわれることがあります。
「虚業」の定義とはなんでしょうか?
「虚業」の反対の「実業」はどのようなもの?
食糧や車や生活用品をつくったり、売ることが実業で、それ以外は虚業?

人づくりという意味では、虚業か実業かによって、「鍛えられる場所か」、「人が育つ場所か」どうかが違ってくることはありません。
感情論で虚業と切り捨てているのであれば、残念なことです。