2009年3月14日土曜日

異邦人

モノカルチャーは危険です。
エンロン問題をトリガーに消えたアンダーセンは、他の大手会計事務所が合併を繰り返したのとは一線を画して純血で成長しました。
ベクトルが同じで、みんなのパワーを結集すれば成功するという環境では、モノカルチャーはハイパフォーマンスです。
一方で、なにか問題が起きたとき、ダウントレンドのときに、モノカルチャーは信じられない脆さをみせます。
日本企業も、日本人ばかり・同じ会社の生え抜きばかりのモノカルチャーで高度成長期は成功しました。
1990年のバブル崩壊後は、アップダウンの激しい環境下で、かなりモノカルチャーの負の面が出てきているように思います。

社外取締役などは、まさにモノカルチャーに別の血を注ぎ込み、特にいまのようなダウントレンドにおいて意味をもつガバナンス手法でしょう。
モノカルチャーには、異邦人が必要なのです。
異邦人がどれだけ流動し、あるいは流動によってどれだけ異邦人が誕生し、モノラルをカラフルにしていけるかで、日本のこれからの活力が大きく変わると思います。

異邦人としてのプロフェッショナルや、異邦人を生み出すプロフェッショナルの活躍の場も増えていってほしいものです。