2009年12月13日日曜日

コンサルタントの罠

コンサルティングという仕事は、知的にエキサイティングで、ビジネスにインパクトをもたらし、自己の充足感も得られる仕事だと思っています。
クライアントのため、チームのため、ファームの成長のため、日々なにかしらの成果を出し、前進しようとする意思と努力によって、大きな対価が得られます。

一方で、コンサルタントには罠が待ち構えています。
それは、芸者コンサルタント・太鼓持ちコンサルタントになりさがってしまうという罠です。

成果を出し続けること、クライアントにサービスを売り、デリバーすることは、一面ではハードなことです。
いったんクライアントの信認を得ると、クライアントの側にいて助さん格さんになり、「このご印籠が見えぬか?」とやっているだけでフィーがもらえれば楽なことこの上ありません。

自省も含め、そのようなコンサルタントを複数見てきて、悲しい気持ちになるとともに、コンサルティング業界の発展を阻害する大きな要因だと感じます。

芸者や太鼓持ちになるほうもどうかと思いますが、それでいい気になっているユーザーも、あわれな気がします。
ノンバンクの仕事をしていたとき、CIOが「俺はコンサルタントは芸者だと思っているから信用しない」と豪語し、その隣に彼のお抱えの芸者コンサルタント氏がニコニコしながら黙って座っていた光景が、私の原風景です。