2008年5月5日月曜日

プロフェッショナル・サービスとは?

プロフェッショナル・サービスとは、「その道のプロによる提案・解決のためのサービス」です。
医者、弁護士、税理士、コンサルタント、ファイナンシャルアドバイザー、カウンセラー、コーチなど、特定分野で技を磨き、その技によってサービスを提供します。

自営、Independent Contractor、開業といろいろな形態がありますが、ファーム(会社組織)として運営しているケースもあります。
弁護士事務所、コンサルティングファーム、会計事務所などです。

ブランド力が高かったり、実績を積み上げながら成長を続けているファームの多くはグローバルに展開し、パートナーシップで運営しています。

こうしたファームは、構成メンバー(社員)それぞれがプロとして切磋琢磨する意欲が高く、同時にプライドも高く、仕事環境や報酬への要求・期待も高く、本人に求められる技量や能力、人間力もまた高いのです。

このような組織をどう運営し、成長させていくのか。
それぞれのファームが試行錯誤と変革を繰り返して模索しています。

デービッド・マイスターの「プロフェッショナル・サービス・ファーム」は、ファーム経営を体系的にあらわした優れた著作だと思います。
ここで述べられている課題や行動などは、特殊な世界の話ではなく、個人が自立して会社組織の中で成長するという観点からもおおいに参考になります。

私には、特に以下の章が読み応え有りました。
  • 第15章 動機付けの危機
  • 第19章 ナショナル・プラクティスリーダーの役割
  • 第27章 ザ・ワンファーム・ファーム

私が社会人になってはじめてのコンサルティング・ファームのスローガンのひとつは、"One Firm Concept"というものでした。
このコンセプトを体現することのすばらしさを味わってきたので、第27章は特にすんなりと読めました。

21世紀は、カイシャでなく、プロとしての個人が主役の時代になってほしいものです。